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阿弥陀堂だより

評価:
小泉堯史,南木佳士,加古隆
アスミック
「阿弥陀堂だより」のDVDを借りてきた。

「いきなりはじめる仏教生活」という本の中で紹介されていた映画だが、とにかく映像すべてが素晴らしい。おうめ婆さんを演じている北林谷栄や主人公の寺尾聡、樋口可南子の渋い演技、小西真奈美の生真面目さなどとにかく出演している人たちの演技力も特筆ものの映画だと思う。

中でも長野(ロケは飯山市)の四季の移り変わりの映像がなんともいえずすごい。日本の原風景はこういう風景なんだろうなあと思った。トトロのアニメを実写化したかのような風景は、「まだこの国も捨てたもんじゃないな」と思えるものだ。

ストーリーは地味で、大きな変化がないのだけれど、生きること、死ぬこと、人間の一生について最近よく考えているので、見終わったあとに「生きるって素晴らしいことだ」と思える映画だと思う。おうめ婆さんのしゃべり口調がいつまでも耳に残る。

「この歳までせつねえ話ばっか聞いていたから、いい話ばっか聞きたいでありますよ」というせりふが特にいい。

樋口可南子扮する女医がパニック症候群になったきっかけの一つとして、患者の死を看取る時に「気」を持って行かれたという表現も印象的だ。体の中にある「気」が弱ると「病気」になり、「気」が充実していれば「元気」になる。

日本の原風景の中で「生」を取り戻すという設定が、病んだ都会との対比として象徴的だ。人間が人間らしく生きていくのはけっして都会の「競争」の世界なんかではなく、魂の交流があるような田舎の落ち着いた世界なのだと思う。
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