<< ジョギング2日目にして15キロも走るの巻 | main | 今年は面白いトークを心掛けよう >>

現場力を鍛える

「現場力を鍛える」という本を新人の課題図書にして感想文の提出を命じている。もう発売されて随分経つ本だが、いまだに色褪せない内容だと思っている。

この本の著者である遠藤功氏が今月号の「致知」に本と同じ「現場力を鍛える」という題で寄稿している。

1.現場は「コスト」でなく「バリュー」である。
2.現場力はトップダウンで決まる。
3.業務遂行型ではもう生き残れない
というような内容の話が書かれている。

少し引用してみると

 その昔、日本は「資本主義」ではなく「人本主義」と言われた。企業活動の中心には常に人があり、人の能力を最大限に活かすことが日本経営の大きな特徴であった。だからこそ懸命に社員教育を行ったし、終身雇用を約束した。それに応えるように、現場の社員は会社にコミットし、「自分の会社」として必死に働いたのである。いつ首を切られるかわからないという状況で、使命感や責任感をもって会社にコミットする人が生まれるだろうか。
 人材はコストではなく、バリューである。この原点に戻ることが、現場力を高めるための第一歩である。
 
大企業の集まりに行くと、いつも「コストカット」の話ばかりで気が滅入る。現場をコストと考え、非正規社員を増やし、業務をアウトソースするようなことが一時期流行ったが、そんなやり方はいずれも失敗している。

それはそうだ、会社に集う社員はその会社のビジョンに惹かれ、仕事をしにきたのだ。会社の仕事は非正規社員やアウトソーシング会社に代替可能な仕事ではないのだ。

会社のビジョンを共有し、現場の社員が自ら考え改善していくという流れを作ってきたのが今までの日本企業の特色だ。

「現場力はトップダウンで決まる」という話は、トップがすべてを命令するということではなく、そういう現場社員の改善活動を見守り、信頼するということが必要で「君たちが会社のエンジンなんだぞ」と働きかけ、モチベーションをあげること。「この前のあの改善、良かったな」と褒めること。こういうトップダウンが必要だという主張である。

各企業の経営者はそう行動しているだろうか?現場にたまに行っては激を飛ばすだけのトップが多いが、本当のトップは山本五十六元帥のように、部下を信頼し、ワクワクさせ、成果を一緒になって喜ぶ人なのだと思う。

重要なのは現場が自律的組織として動けるかということだ。

経営側が詳細を決めて現場は業務遂行だけすればいいというのは間違った考え方であり、そんなやり方では現場のモチベーションは下がる一方である。現場には日々色々な課題が生じる。その課題をマニュアル通りやっていても上手くいかない。現場の人たちがどうすれば良いのかは一番良くわかっているのだ。その現場の人たちが継続的に改善を重ね、最適なノウハウを積み上げていくというのが一番良い。それをトップが承認するという形だ。

日本企業は終身雇用、年功賃金の安定した環境の中で、常に現場がどうすれば上手く行くかということを考えて日々改善に取り組んできた。

それがバブル崩壊以降、「成果主義」「個人評価制度」というものが取り入れられて以降、機能しにくくなってきた。部署の評価ではなく個人評価が優先されるようになってきたからだ。会社のため、世の中のためでなく、自分のためという感じに変わってしまった。

だが、僕らは評価されるために仕事をしているのではなかったはずだ。少しでもよい製品やサービスを世の中に提供するために仕事をしていたはずなのだ。

どこでどう間違ったのか知らないが、もうそろそろ間違った成果主義を完全撤廃し、終身雇用で、少なくとも評価によって賃金が減少したりしない安定した環境の中で現場が自ら改善を図っていく、正しい日本企業の経営の姿に戻るべきだと思うのだ。
仕事のやり方 | comments(0) | trackbacks(0)
 
Comment








   
 
Trackback URL
http://fukarei.jugem.cc/trackback/865
Trackback