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式年遷宮とシステム開発

システムの再構築案件でいつも思うのは、作り変える必然性があるかどうかということだ。

改良を加えてきたシステムで十分仕事は回るし、特に困ることもおこらない。

物凄く性能が悪いとか、時々止まってしまうような「何これ?」っていう誰が見てもダメなシステムでない限り、今のシステムにそのまま改良を加えて行くということでいいんじゃないかと思ったりする。

家でいうとリフォームをしていくというのに似ている。住みやすいように改良を加えて行く方が理にかなっているような気がする。ビフォアーアフターのようにほとんど作り変えてしまうリフォームもあるが、それでも全く作り変えるわけではない。

が、20年毎に完全に作り変えている建物がある。

伊勢神宮のことだ。伊勢神宮の「式年遷宮」は今ある外宮、内宮のそれぞれ隣地に全く同様の宮を20年に一度一から作り直すのだそうだ。来年は62回目の式年遷宮が完了する年だが今回の再構築の為になんと8年も前からその準備をはじめている。

清浄を保つ為ということもあるが、建築技術者の技の継承が一番の理由でもある。20年に一度だと一生のうちに2回は経験出来、技術の承継が出来るのらしい。

先日、とある会合で、「システムの再構築も「式年遷宮」ととらえれば必要ですね。」という話になった。

システムについては、20年くらい前までは事務処理効率の向上をテーマに10年というよりは5年に一度のペースで作り変えてきたが、ここ最近は、業務改善案件はほとんどやり尽くしているため、冒頭に書いたように再構築の意義はなくなっている現状がある。

しかし、「式年遷宮」を念頭に考えると、技の継承という意味では、やはり10年に一度は大規模なリニューアルをするべきではないかと感じてきた。コストがかかるとか、費用対効果が出ないとか言われてしまうとそうかもしれないが、今やシステムは会社の心臓あるいは脳にもなっており、その心臓や脳の部位を取り替える技術者を養成していかないことには、会社の存続も危うくなるのではないだろうか。

冒頭でシステム再構築の必然性に疑問を投げかけたのだが、伊勢神宮の「式年遷宮」の意義を知り、社内にシステムのプロを養成せずアウトソーシングに頼る流れを考えると、やはり、社内での技術者育成、および会社の存続のためにも、基盤システムの定期的なリニューアルは必要なことだと思う。

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