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消費税増税の時期に来ていない

GDPの実質成長率が3.8%になったということで、来年4月からの消費税増税に現実味が出てきた。がしかし、今はまだ増税の時期に来ていないと僕は思うのだ。

一つはGDPの成長率分だけ各個人一人ひとりの所得が上昇していないからだ。新聞には「実感がわかない」という世論調査を掲載しているが、実感でなく、実際に給料はまだ上がってない。3.8%も上がるということは給料が月額30万円の人の今年の昇給が11,400円なければならない。そんなにみんながみんな上がってないのだ。(ちなみに僕など去年より2万円も下がっている。)

しかし、昔「GDP」と「国民所得」と「民間支出+政府支出」は三面等価の関係にあると習ったので、当然GDPの成長率に比例して所得も増加しなければおかしい。 が所得は分解すると労働者賃金+営業余剰+その他に分解される。つまり営業余剰=「企業の内部留保」が増えているだけで今はまだ所得にまで回ってきてないのだ。

なので、この時期に早くも消費税を今より3%も上げるというのには賛成できない。

あと、消費税増税が実際の税収増につながるかどうかを過去の事例で確認したいのだが、平成9年に実施した消費税3%から5%への増税後どのような税収の推移になったのかをグラフで見てみたい。

下記のグラフは一般会計の税収の推移だが、消費税額の寄与分は4兆円程度と考えられるが、平成9年以降はほとんどその効果を得られず、一度も平成9年を上回っていない。増税翌年は4兆円上がるどころか逆に4.5兆円下がっている。この年から自殺者が急増し年間3万人を超えるようになったのだ。

 (財務省 一般会計税収の推移より)

という具合なので、消費税増税=歳入増とは言えないどころか、どんどん歳入減になっていくという過去の事例なのだ。

今、アベノミクスで実質GDPが3.8%も上昇しているのなら、それだけで法人税や所得税の増額が見込められる。実質赤字で一銭も法人税を払っていない大企業も多かったが、今後はそういうこともなくなり、飛躍的な歳入増が予想されるのではないだろうか?

で、あればいまさら消費意欲を減退させるような消費税増税を今やる必要は全くないと思えるのだ。

それよりもそもそもこの国がやらなければいけない問題は多い。

先ほどの投稿でも述べたが、そもそも企業経営における「終身雇用」の崩壊や「年金システム」の崩壊で、国民の未来への安心感がなくなっていることが、消費意欲を減退させ、この国がデフレスパイラルから抜けられぬ原因になっている。この根本原因をまず解決する必要がある。経済成長が持続的に続き、その恩恵が国民一人ひとりに還元され、将来への不安が払拭されて、はじめて消費税増税が言えるのではないだろうか?

アベノミクスは今のところ、非常に効果がでているし、オリンピックに向けてこれから投資も増えていく。この経済成長の腰を折るような消費税増税は即刻中止してほしいと思うのだ。

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