プロジェクト組織が失敗する理由

  • 2016.03.21 Monday
  • 17:04
プロジェクト組織が失敗する理由は、いろいろあるが、一番多いのは、そもそもプロジェクトそのものを立ち上げる必要が無かったケースではないだろうか。プロジェクトを立ち上げ、そのプロジェクト完遂のための組織を作るというのは、通常の組織では全く埒があかないような、新しいサービスやモノを作ったりする場合だけである。そこを勘違いして、検討部会程度のものをプロジェクトチームと名乗らせるから変なことになってしまうのだと思う。

プロジェクトとは「有期の活動」であって、「最終成果が明確」になっており(着地点が明確であり)、「予算」があり、「専任のプロジェクトマネージャー」とメンバーがいる活動のことである。ところが大抵の社内プロジェクトはプロジェクトメンバーが通常の業務と兼務になっているケースが多い。

これはプロジェクト組織というものではなく、単なるマトリックス組織である。マトリックス組織の場合、横連携の組織のリーダーの権限が曖昧で、通常業務のリーダーが上位になるため、指揮命令系統が上手く行かず、殆どの場合成功しない。このような「プロジェクトもどき」はそもそも何か新しい組織を作るというやり方ではなく、通常の業務の中で主たる部署(その企画を引き取る部署)がプランを練り、関係部署と協議をすれば良いだけのものである。自分の部署がやるべきことを、プロジェクト組織と名付けてたくさんの部署から人を募って行うというやり方は、「失敗しても責任を取らないぞ」と宣言しているようなものである。このようなゆるい組織が成功するはずがない。

プロジェクトとは何度もこのブログで書いているが
(1)「着地点」(最終のゴール)が鮮明に見えており、
(2)「何のためにこの活動をしているのか」ということがメンバー全員に徹底されており、
(3)「完了日」が日付単位で明示されており、
(4)「スケジュール」とそのスケジュールを遂行するための役割分担がはっきりとしており、
(5)「予算」措置が取られている。
そういうものをプロジェクトと呼ぶのである。

そういうプロジェクトをしっかりとした経験豊かなプロジェクトマネージャーが率いていればほぼ間違いなく成功するのだが、プロジェクトにもなっていないようなものをプロジェクトと呼んだり、経験も何もないような人がプロジェクトを率いたりするから失敗するのである。

世の中のプロジェクトの成功率は2割くらいという話を聞いたことがあるが、失敗しているケースの半分は「そもそもプロジェクトにもなっていないケース」、あとの半分は「プロジェクトマネージャーが経験者でないケース」であろうと思う。

こういう状況を変えていくためには「プロジェクトマネジメント」をきちんと学んで実践している人材を増やさねばならないのだと思うが、90年代以降の悪しき「成果主義」の蔓延以降、ベテランを尊重する風土がなくなってきているため「暗黙知の継承」が進んでない現状が日本にはあると思う。なんとかこういう日本の状況を打破していきたいものだ。
 
コメント
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< July 2017 >>

自動翻訳(ブログが外国語に!)

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM