ハートカクテル
2004.12.31 Friday 16:11
ハートカクテル (1)
わたせ せいぞう
僕の青春時代というのか、大学卒業から銀行に入社したころにこういう世界に憧れた。今から18年くらい前だ。大学2年のころからこのマンガの連載がモーニングで始まった。あまり読んだことのない雑誌だったけれど、時々このハートカクテルのために買って読んだりした。
入社しても、まだ給料は少なくしゃれた服も着れず、このマンガを見ては、いつかこんな感じの大人になるんだろうかなと夢見ていた。
しかし、そういう状況はなかなかやってこず、汚い独身寮の2人部屋でもんもんと過ごしていた。
そうこうしているうちにこの「ハートカクテル」がTVの番組になった。アニメというより紙芝居的な映像の短い番組だった。が、このバック音楽を三枝成章などの有名作曲家が担当。わたせせいぞうの絵に渋くマッチしていたため、短い番組だったにもかかわらず結構ヒットした。中でも「サリーの指定席」は圧巻で、この曲を打ち込みするためにシンセサイザーを購入したりしてDTMにのめり込んだ。
思い起こせばこの時期、ピアノも弾けるし当時の銀行員は給料も高かったので、もてるはずなのに、何故かもてなかった。
とにかく独身寮を出たかった。独身生活を謳歌するためには自分ひとりで住まなくちゃという思いが強かったのだけれど、当時は結婚するか30歳を過ぎるまでは退寮できなかった。で、結局結婚を選んでしまった。
だから、いまだにこの「ハートカクテル」の世界が懐かしく、ほろ苦く、胸が切なくなる感じがする。もう40歳だというのに。。。
なかなか達観できないよね。
- | comments(0) | trackbacks(1)